まず、当然のことですが、遠投カゴ釣りで「遠投」は最も重要なファクタと考えます。
到達点が伸びれば、それだけ狙えるポイントは広がります。
遠投の為には、まずタックル選びから始まりますが、今回はその中で「遠投カゴ」とその改造についてお話します。
【遊海犯】
<問題点>
遠投カゴで重要なことは飛行中にぶれないことです。そのためにはカゴ部分(上側)とフタ部分(下側)が密着した状態で飛んでいくことです。遊海犯はカゴとフタが自由に移動しますので、飛行中の姿勢はオモリを先頭にフタ、カゴは空気の抵抗を受けて後方に移動していると思われます。普通に考えるとフタはカゴに密着しているはずですが、ところが何かの拍子にフタがしっかり閉まらないことがあります。このような場合はブレが生じて飛距離がでません。特にコマセの量を少なくするほどその傾向にあります。
<対策>
遊海犯の場合は簡単に対策できます。
多分設計思想と異なると思いますが、衝撃を吸収する為に付いている上下の青色のクッションゴムが役に立ちます。
方法は極めて簡単です。
カゴにコマセを詰めた後、カゴ上部のクッションゴムで、カゴが動かないように押さえてしまいます。
これでは着水後フタが開かないと思うかもしれませんが、心配ご無用!
着水の衝撃でフタ、カゴはクッションゴムを押しながら上方いっぱいの位置へ移動します。乾燥状態ではクッションゴムは動きにくいですが、濡れると比較的簡単に動きます。
クッションゴムをカゴの押さえとして使っていると、そのうち潰れてきます。そんなときはウキゴムを開いて結束バンドで縛ると同じ機能として使えます。結束バンドの絞め具合は濡らした状態で調整してください。結構きつく絞めても動きますよ。他にも方法はあると思いますので各自工夫してください。
<余談>
ところでこれを思い付いたときに、特許申請のことが頭に浮かびましたが、弁理士にお願いして出願費用が約30万円、審査請求(この手続によって審査が開始される)の費用が約14万円、その後拒絶に遭えば意見書・手続補正書作成費用が・・・
とても個人で手が出せるものではありません。ましてや、今回の方法のようにちょっとした工夫で、同等なものが簡単にできてしまうと、個人を取り締まるわけにはいきませんので、権利化しても意味がありません。
仕事上、個人で取得した特許を持って、製品化の相談に来られる方に何人かお会いしたことがありますが、企業も売れるかどうかはっきりしない物には、絶対に投資しません。製品化のハードルは非常に高いことを、一般の方は考えておいたほうがいいと思います。